品種名「ゲイシャ」は、エチオピア南西部の地名「ゲシャ」
このゲシャ地域で初めて発見されたところから
それがいつしか訛ってゲイシャと呼ばれるようになりました。
ゲイシャ種については最早不要でしょうか。売れるきっかけとなったパナマの他
今やジャマイカ、マラウィ、ケニアなど各国で栽培されるようになっています。
そんなゲイシャ種、特に日本国内では特性である花のような香りや
フルーティさ、柑橘系の酸味等々を、より活かして楽しんでもらう為に
浅煎りにして販売なさっているところが多く見受けられます。
ゲイシャ種=浅煎りというようなイメージすら持っている方も
少なくないような気がしますが、最近はそこをあえて
深煎りにしてみようという試みが出てきました。
当然の流れで、これだけゲイシャ種浅煎りが先行すれば
深煎りにしてみようという動きも出てきますよね。
先日、たまたま堀口珈琲さん代々木上原店に寄らせていただいたら
ちょうど代々木上原店限定「深煎りゲイシャ」と銘打って販売なさっていたのを
昨日のことのように覚えています!
そして今回、知人にお裾分けしていただいたのが
炭火焙煎でシティローストの「エチオピア ゲイシャ ナチュラル」です。
フレンチ、イタリアンほどの深煎りではないですが
浅煎りではなく中深煎りのシティローストで
かつ炭火焙煎とは!待ってました!!
譲ってくれた知人にこの場を借りて御礼申し上げます。
今作はエチオピアのコーヒーといえば今や有名な産地である
シダモ県グジ地区にありますゲレナ農園産のゲイシャ種
これを今回、まずはorigamiドリッパーで点てて飲んでみます。
果たしてどんな味わいになるか、また驚きをくれそうです!

モカマタリ程ではありませんが、割と小さい豆ですね。
豆量は15g、これをミルで中細挽きにした時、ほんの少しではありますが
あのゲイシャ種特有の香りがしました。開封した際には香りはしなかったので
炭火焙煎のシティローストにすると、こういうものなのかと考えていた矢先の出来事。
フラワーフィルターはリンスをして、豆をセット。

湯温度は苦味と酸味どちらも平均的に出るように約85℃
サーバー150mlまでコーヒー液が溜まったらドリッパーを外して完了です。
まずは蒸らしから・・・

速いスピードで膨らんでゆきます!しっかりとガスを抜いてあげて
膨らみが落ち着いたら再注湯。
そういえば注湯してからはゲイシャ種の香りは漂ってこないです。

再注湯すると更に泡立ちます。焙煎してから時間が経っておらず新鮮な証拠です。

では飲んでみます・・・
あのゲイシャ種特有の花の香り、フルーティ、柑橘系というように表現される味わいは
ほんの少しだけです。炭火の香りと苦味がまず先に襲ってきます。
ただ堀口珈琲さんの深煎りゲイシャもそうでした。
姿を現さなかったゲイシャ種特有の味わいは冷めてから主役となって帰ってきました。
ここが深煎りゲイシャに1番驚かされた点です。今作ももしかしたらそうなるかもしれません。
冷めるまで待ってみます・・・
それ程の大きな変化はありませんでした。冷めても炭火の香りと苦味が主役で
それ以外の味わいは脇役となって主役を支えている印象です。
昔から馴染みのある炭火の香りと苦味にほんのりゲイシャ種の味わい。
どちらかに極端に寄るのではなく中道派。
これはこれで面白いですね。ゲイシャ種コーヒーの新たな形の提案とも
言えるのではないでしょうか。
では今日はこのへんで。
コメント