バリスタを始めてそろそろ20年、コーヒーの楽しみ方は様々なれど、真の嗜好品の域を目指したいものです。

ブラジル サントス No.2をペーパードリップで点てて飲んでみました。

珈琲豆

ブラジル連邦共和国産の珈琲豆は長年、輸出量世界一。

主に安定した良質な苦味のある味わいで、安価でもあるので

日本国内でブレンドコーヒーという様な名で呼ばれていて

数種の豆を混合している珈琲には、ほぼ全てにブラジル産の豆が

使用されていると言っても過言ではないでしょう。

フルーティな酸味が主の現在のスペシャルティブームとはいえ

安定した苦味を好む方々は日本には多いので

ブラジル産の豆をブレンドすると

味わいを苦味の方へ調整するのに、もってこいのようですね。

ただ、ブラジルは広いです。

喫茶店等で長年飲まれ続けてきた、THE苦味珈琲というような

豆だけではなく、近年ではブラジル国内のミナミジェライス州で

COE1位入賞豆を多数生んでいます。

日本人の味覚にはかなりクセのあるロブスタ種も

多く生産されています。

そんな中、ブラジルの港湾都市サントス港の名を冠した

ブラジル サントスNo.2を今回は知人に30g程譲ってもらいました。

この豆の特徴は苦味成分、それをより多く引き出す為に

まずはペーパードリップで多めの量15g使用、極細挽きにして

カップ1杯分を点てて飲んでみます。

No.2という名ではありますが、これには現地の方々の

農作物なのだから欠点が全く無いなんて在り得ないという想いから

No.1では無くてNo.2と呼んでいます。

極力、最大限、欠点豆を取り除いた、限りなくNo.1に近い豆。

No.1という規格はあえて作っていないので

実質、No.2と呼ばれている豆が、No.1の豆です。

出来る限り細挽きにしてみました。

湯が豆と接する表面積が細挽きにすればする程、より広くなるので

自分の好みの成分も(今回はこのブラジルが持つ苦味)

あまり好みではない成分もそれだけ濃く出ます。

では蒸らします。

細挽きの分だけ、豆表面に湯が行き渡るスピードが速いです。

今回は20秒程待ちます。蒸らしの時間を長く取ります。

長く取れば湯が通る道が荒れません。

続いて2投目・・・

20秒待って蒸らしきったと思いきや

まだ焙煎後約1週間の豆で極細挽き、泡が左右に流れてしまいました。

ただ、まだ序の口。ここから安定を見せるはずです。

続いて3投目・・・

案の定、これ以上荒れることはなく落ち着きました。

道の形は出来上がり、泡は上へ育ち、湯を止めると平坦に戻ります。

続いて4投目・・・

3投目と同様に湯を落とすと、泡は決められた道の中で上へ育ち

ガスが抜けていきます。

ペーパードリップに際は大抵、カリタさんの3つ穴ドリッパーを

使用しています。

今回も3つ穴ドリッパーです。

ただ、今回は極細挽きなので、粗挽きの時よりも湯と豆が触れ合う時間が長く

たとえ珈琲液が下に落ちて溜まるスピードが速い3つ穴ドリッパーでも

粗挽きの時の感覚で湯を落とすとドリッパー内に湯が溜まりすぎてしまうので

注意が必要です。

泡を残せたところで

さてと、飲んでみます・・・

やはりこれぞTHE苦味という様な

昔から広く親しまれている苦味を倍にした様な強さ。

極細挽きにした分、ガツンと襲ってきます。

その中に農園の土の香りの様なアロマが鼻腔を襲い

その土の香りが、なんともはや素朴さを秘めている様な雰囲気で

私は好みです。その後に口内に残るチョコレートの様なコク。

今、流行りのフルーティさはありませんが

酸味が苦手という方にはオススメです。

あと15g残っていますので、どんな点て方で試してみようか

また楽しみがひとつ増えました。

では、今日はこのへんで。

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