バリスタを始めてそろそろ20年、コーヒーの楽しみ方は様々なれど、真の嗜好品の域を目指したいものです。

ルワンダ レッドブルボンをメリタさんの1つ穴ドリッパーで点てて飲んでみました。

1つ穴ドリッパー

メリタベンツ夫人の旦那さんへの愛情が無ければ

生まれてなかったかもしれない台形ドリッパーとペーパードリップ。

今でもよく言われていますが、当時から既にネルフィルターの煮沸や保存には

気を遣うので面倒だったようですね。

珈琲好きの旦那さんの為に毎日、ネルフィルターで珈琲を点てていた夫人。

毎日の事なので、そのうちネルフィルターが面倒になり

他に何か良い点て方はないかしらと考えるようになりました。

旦那さんは研究者で自宅にはビーカーやサーバー等の

研究用器材が沢山ありました。

それをあれやこれや試しに使ってみて、ついに台形ドリッパーに辿り着きます。

最初は円形だったようですが、上手くサーバーの上に乗らず落ち着かない為

更にそこから試行錯誤を重ねて台形になったようです。

そして布だと手入れが大変なので、使い捨ての出来る濾紙

ペーパーに行き着きます。

特徴は↑この1つ穴。カリタさんの3つ穴ドリッパーに慣れている方は

注意が必要です。同じ感覚で湯を落とすとドリッパー内に

湯が溜まってしまい、豆がひたひたになります。

(ひたひたにして落とす点て方もあるにはあるんですけどね)

3つ穴と1つ穴では、湯が珈琲液となって

ドリッパーから落ちるスピードが全然違います。

3つ穴と比べて少し高い位置にある1つ穴。

湯がドリッパー内に溜まりやすく

その分、蒸らしの時間が自然と長くなり

濃い珈琲が点てやすいです。

1つ穴ドリッパーに慣れてきて湯を落とすスピードを

毎回同じに出来ると、毎回同じ味わいを出すことが出来ます。

その1つ穴ドリッパーで、焙煎熱も落ち着いてきて

最初の飲み頃に入った「ルワンダ レッドブルボン」を

カップ1杯分点てて飲んでみます。

今回も苦味、酸味、キレ、コクなどを平均的に出す為に

中細挽きで量は15g。湯量は150cc、湯温度はこちらも平均的に約85℃。

1つ穴ドリッパーに無漂白のペーパーフィルターを使い豆をセットしました。

では、蒸らします・・・

これまた綺麗に蒸し上がります。どんどん膨らんでゆく様相です。

暫く待って膨らみがひと段落したら、2投目・・・

2投目でもまた綺麗に、泡の道が出来上がりました。

豆の状態が落ち着いている為か、若々しくペーパーへ流れ行くことなく

中央部分に止まっています。

この泡立ちが平坦になったら、続いて3投目・・・

3投目でも同様に中央部分に泡を残すことが出来て

更に豆がひたひたにならない程度に湯が全体に染み渡っています、良好です。

最初の飲み頃を迎えたルワンダ レッドブルボンを

自分なりに上手くドリップ出来たと感じています。

失敗したら、せっかくの豆が勿体無いですからね。

今しか飲めない味わいを持つ状態。時間が経てばまた新たな味わい。

余すところなく、出来る限り楽しみたいと思います。

では、飲んでみます・・・

浅煎りで酸味にも特徴のある豆なのですが

やはり1つ穴ドリッパーですと苦味とコクが強調されますね。

舌をゆっくりと包み込むような優しい苦味の後に

若々しい時にはあまり出なかったチョコレートの様な風味が

強く出ています。それでいてコクとして口内に残るのは

シナモンの様な風味。

単純な味わいから、こちらの豆も少しずつ複雑な味わいに変化しています。

今、数種類の豆達に囲まれていますが

子供の成長を見守る親の心境と似た心境かもしれません。

独り身で本当のところはわかりませんが(^^;;

では、今日はこのへんで。

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